鎌倉さんぽ:花_秋の香り求めて…山深い妙本寺へ
秋のはじめのおたのしみ
2ヶ月前、夏のはじまりに「妙本寺」を訪れた時は、二天門近くの「ノウゼンカズラ」が咲き乱れていました。寺社仏閣だけでなく一般家庭の庭でも見かけますので、鎌倉ではヒマワリよりも「夏の花」の代表格と言えます。とても暑かった2020年の「いつもと違う夏」は、あっという間に過ぎて行きました。さて、10月の声を聞いてすぐ季節は秋にガラリと変わりました。秋を感じさせる花と言えば、真っ先に「キンモクセイ」が思い浮かびます。こちらも民家の庭木にも多く植えられていますので、この時期の鎌倉は全体的に「キンモクセイ」の優しい甘い香りに包まれます。開花期間が1週間足らずですから「キンモクセイ」を楽しめるのは、ほんの一時です。猛暑の年は開花が遅れたり、花の数が少なくなるなど、影響が出る…と情報を聞いて心配しましたが、今年は例年通りの開花状況だそう。
鎌倉駅から徒歩10分ほどの立地にもかかわらず山深い雰囲気が広がる「妙本寺」は、気持ちのいい・癒される場所として、オススメです。「キンモクセイ」の香りはもちろんですが、鳥の鳴き声が響く静かな別世界が広がっているのです。総門(一番駅寄りにある門)をくぐって、参道を少し歩くとすぐに木々が茂る光景に変わります。その左手に「キンモクセイ」が並んで植えられています。平日ならば「三密」を避け、ゆっくりと散策と香りを楽しめるでしょう。
階段を上がって、二天門をくぐり「祖師堂」まで足を延ばすと、そこでゴロンと寝転んで休憩するハイカーの姿をしばしば見かけます。つい先日までは蝉の鳴き声で賑やかだった境内は、風が爽やかで気持ちのいい秋を迎えました。
さわやかな秋風を感じて
木々に囲まれたお寺での「森林浴」は、心身ともにリフレッシュでき、自律神経を整えることにも効果が期待できます。新しい生活様式で多くの人が慣れない日々を余儀なくされ、おうち時間も長くなり、今まで味わったことのない「ストレス」を感じる方も少なくないでしょう。東京駅からも1時間程度でふらりと気軽に訪れることができる鎌倉で、その「ストレス」を解消の時間にも充ててみてはいかがでしょう。
森林浴で期待できる効果
●木々の自然な緑は、パソコンやスマホで疲れた目を休ませてくれます。少しの間スマホから目を離して緑をぼーっと緑を眺めてみては?
●吹く風の音、鳥や虫の声など…耳から入る自然の音には心が落ち着きます。目を閉じて、何も考えずに風を感じる時間は心がスッキリします。
●木々の独特の香り、「キンモクセイ」の香りは、自然のアロマでリラックスできるでしょう。
「キンモクセイ」の開花時期は…短い
「妙本寺」には、黄色いヒガンバナ「ショウキズイセン」も咲いています。赤や白のヒガンバナに比べ一つ一つの花が大きい分見た目が華やかです。
「三密」を避けて(自己防衛・管理を徹底して)…もうしばらく続きそうな「コロナ禍」をうまく乗り越えていきたいものです。
石長の本社屋もコロナ対策の一環で窓を開けて作業をしております。ほのかに「キンモクセイ」の香りが、オフィスにも届きます。10月の声を聞いたら、あれほど暑かった夏も、涼しく過ごしやすい秋へ、はっきりとバトンタッチしました。駅から徒歩10分足らずで行ける「妙本寺」を鎌倉散策のルートに加えて、自然を楽しんでみてはいかがでしょう?
(「キンモクセイ」の開花時期は1週間足らずのためそのチャンスはとても短い…。花が散った後の地面に広がる花がキレイと好む方も!)